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正やんの歌が好きだ。フォークソングを聴いていた頃、陽水やたくろうと違って「かぐや姫」には心が動かなかった。しかし正やんの歌う「22歳の別れ」だけは別だった。(イルカの歌う「雨の物語」も好きだった。南こうせつのレコードは持っていたが、ギターの水谷公生が目当てであった)。

「かぐや姫」解散後の「風」は、いわゆるフォークとは違っていた。当時はニュー・ミュージックと呼称されていたが、現在の耳はそれとも違う音楽に聴こえる。

「風」以降の正やんも気になっていた。正やんのソングライティングはとても魅力的だ。松本隆の詩は売れていくに従って華やかになってしまったが、正やんの詩には生活感がありながらも貧乏臭くなくて、当時の状況でも共感できた。

本当はコンプリートしたいミュージシャンの一人なのだが、なかなか財布の紐が緩むタイミングが合わない。仕方がないのでベストアルバムで我慢をしている。ところが例の如くベストアルバムがベストでないので、やはり2枚のCDを交互に聴いている。

もうギターは買わないつもりなのだが、正やんを歌いたいのでアコースティックギターを一本持っていてもいいかなと思っている。

今回の趣旨からは外れるが、正やんと「なごみーず」を組んでいる太田裕美は私にとってミューズのひとりである。
「君と歩いた青春」は正やんの歌よりも切ない。
大瀧詠一の『A LONG VACATION』も「さらばシベリア鉄道」があるので聴いているようなものだ。
鈴木茂の「風信子」はオリジナルを超えて心に訴えてくる。