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妻と一緒になるとき、お互いに「連子」がいました。私にはゴールデンレトリバーのナナ、妻にはパピヨンのフーちゃんとチワワのこたろう。

ナナとフーちゃんが虹の橋を渡ってしまい、その寂しさを埋めるかのようにダックスフンド、ペキニーズ、ポメラニアンが家にやってきました。

こたろうは今年で15歳の最古参の老犬です。寂しがり屋の甘えん坊のくせに構われ嫌いで、みんなのいるところで寝てばかり。若いときは闘士だったので威厳を感じさせるのでしょう。場の雰囲気が読めなかったぶすけ君以外とは争いごとはありませんでした。

 年も押し迫った頃、ぶすけ君が虹の橋を突然渡ってしまってから、こたろうに変化が現れました。張り合いがいなくなったせいか、急激に元気がなくなってしまったのです。

心配してペットクリニックに連れて行くと、腎臓がかなり弱っていて、年を越すのも危ぶまれるとの診断がでました。それから毎日のように点滴を打ちにいったおかげで年を跨げましたが、次いで妻が大動脈解離A型で入院してしまいました。私だけでは妻とワンコと家事と仕事に配慮することができないので、こたろうは好意に甘えてペットクリニックに預かってもらいました。

しかしそもそもが高齢なので、やがて膵炎も起こしてしまいました。せめて妻が退院するまでは頑張ってほしいと願っています。

随分と昔のことです。

ナナは普段からノーリードだった(仔犬のときから訓練をみっちりしました)ので、庭先だからと仔犬だったこたろうをリードを付けずに家から出したことがありました。これが甘かった。

こたろうは私との距離を測りながら先へ先へと敷地から走って行ってしまいました。かといって、私が後退りしても戻ってきませんでした。
休日のとても早い時刻でしたが、家の近くには国道が走っていて、トラックが恐ろしいスピードで駆け抜けていきます。

うっかりサンダルなんぞを履いていた私は、国道沿いの坂道の途中で転倒して、掌の皮をベロリと剥いてしまいました。四苦八苦、私は血だらけになりましたが、やっとのことでこたろうを捕獲して事なきを得ました。爾来、こたろうにはかならずリードが繋がれることとなりました。

ワンコは成犬になると、あまり外見が変わらない(全体的に白っぽくなりますが)ので、改めて年齢を数えると愕然とします。

老犬こたろうは、もう私を転倒させることはできません。
部屋の中を元気に走り回っているペキニーズやポメラニアンも、私の定年時には老犬です。

光陰矢の如し。
今この一瞬を愉しむことが生きることの意味なのだと、今更ながらに時間を無為に過ごすことや、「お楽しみ」を後回しすることの愚かしさに焦燥感を覚えます。

うつ病は残酷です。