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土曜日は、鬱が酷かったがメンタルクリニックに通院する日だった。割れるように痛む頭を抱えて、奥さんの運転する自動車でなんとかクリニックに辿り着いた。

いつものように2週間の症状を話すも、話がどうにも纏まりにくい。脳みそが働いていない証拠だ。

結論は、ロキソニンでは腰痛は治まるものの頭痛には効果がないことから、抗てんかん薬を飲むことになった。
この日、札幌は凍えていた。身体が冷え切ったのであろう、家に帰ると風邪のだるさをなんとなく覚えたので慌てて風邪薬も飲んで布団に潜った。

果たして薬が効いたのか、翌日はいくぶん楽になった。この連休中に片付けたいことが二つ三つある。窓の外は晴れ渡る青空と昨晩積もった白雪で、部屋の中が眩しいくらいに明るい。そんななかで作業をしながら聴いたCDは、東北新幹線の「THRU TRAFFIC 」。

このCDは隠れ名盤と誉れ高いものだ。メロディ・アレンジ・サウンド、そして歌声にプレイと、どこを切り取っても爽やかさで満ちている。難を言えば、あまりにも爽やかで喉越しが良すぎるところだ。口中に広がる甘味や苦味がなく、そのためキャッチーな中毒性はない。

しかしそこがいい。鉛色が払拭されて久しぶりに澄み渡った青空に、完璧なほど似つかわしい。
グラスの重さと薄さとのバランスと、グラスとの冷え具合が調和した冷たい水を飲み干すときの快感に近いものがある。
雑味のないことの旨さは確かに存在する。

このCDをかけると、次に聞くCDの選択に困る。
どれもが自己主張が強く、若しくは楽器が鳴っているだけだったりする。

悩むぐらいならとリプレイしてしまう。
これも中毒性の一つなのかもしれない。